『模型三昧』(プラモデルエセー)5:「気になる形」 |
5:「気になる形」
キットを購入する際気になるのが形の出来具合。
新製品は、出来の善し悪しが判らず、出来が悪くても気持ちの上で妥協出来ると思えば買うし、そこまで踏み切れない場合もある。アイテムによっては出来の善し悪しに関わらず買ってしまう場合もある。
マクドネルF−4ファントムIIのショートノーズであれば、躊躇無く買ってしまう方だ。
これまで多くのファントムを買い、一番多い時の在庫は50個は有っただろうか。今でもスケール関係なく多く在庫が在る。
最初のファントムIIは旧レベル1/72のキットで、中学生くらいの時に作ったかな。
昔モノグラムのファントムIIでプロポーションのイメージが出来てしまい、頭の中に幾分それが残っている。
昔からの空モデラーは、ファントムIIと言えばいまだにモノグラムのキットを取り上げるモデラーが居るくらいだ。
そんな中で長いモデラーライフの中で、ファントムIIのキットに満足したのがハセガワの1/48でBを除くJ以降のキット群。ハセガワ以降にも各メーカーが製品化するものの、ハセガワのプロポーションを超える物が無く、長らくモデラー御用達はハセガワかモノグラムとなっていた。
1/72の世界では、ブリティッシュファントムがフジミ、それ以外がやはりハセガワだろうか、ハセガワのキットも相等が随分くたびれて来ているけれども、いまだにハセガワのキットになる。
出来のよい1/48のハセガワのキットも、今の時代の精密感や、インテークダクト等の再現が気になり出し、細部の再現にアフターパーツのお世話になる昨今となりましたね。
そのような中モデラーはハセガワへリニューアルの希望と、タミヤに新製品かを望んでいますが、それらは未だ叶わずです。
20年ほど前にタミヤから1/32で製品化され、私も制作しましたが、胴体の幅に難があり、プロポーションに違和感が在ります。
そして昨年当たりにアカデミーから1/48のF-4ファントムシリーズが新製品で発売されましたが、その胴体のプロポーションがタミヤのキットから引用した様に、同様の違和感が在ります。
そして昨年末ボークスから1/48のF-4JファントムIIが発売されました。
ファントムフリークからは大歓迎されたキットで、細部の再現やインテークダクトからエンジン、エクゾーストともデラーが欲しかった再現がされて、多くのモデラーが手にした様ですね。
大いに期待されたキットですが、胴体後部の再現に違和感を生じさせています。その辺りが今月号のモデルアートの誌面から読み取れますので、具体的に比較してみました。
これらの事は何が正しくて、何が間違っているとか言うロジックではなくて、あくまでも此処の感性の範疇なので、比較している画像を参考にして、それぞれの感性に照らし合わせられたらよいのかなと思っています。
問題となっているラインは、胴体断面の中央部分とエンジンダクトが隠れる形状部分の胴体中央部とエンジンダクトカバーに当たる取り合いの直角で処理されている範囲が長いか短いかの違いで、胴体後部の印象が違って来ています。
ノギスで計った㎜寸法
またこれから発売される予定のエアフックス1/72のキットも愉しみですね。